【酪農DX】日本の牛舎に合う「小型餌寄せロボット」の開発・実証試験について
お知らせ
当社はこの度、酪農用の餌寄せロボットを開発中、ならびに、実証試験中であることをお知らせします。
―本リリースのポイントー
① 酪農の「人手不足」解決や「作業効率向上」に貢献するため、餌寄せロボットを開発中
② 当社開発中のロボットは、従来の海外製と比較して「小型」で国内の牛舎にも対応予定
③ 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(以下、農研機構)の協力を得て実証試験を実施。2025年10月には酪農関係の展示会に同ロボットを出展予定
取り組み背景
酪農は、人手不足が課題となっています。搾乳ロボットや自動給餌機といった機械化が進む一方で、牛の餌を掃き寄せる作業など、手作業が残る工程も少なくありません。
当社は、これまでの産業用ロボット開発で培ったノウハウを活かし、※小型の餌寄せロボットの開発・実証試験を進めています。牛が餌を食べやすいように押し戻すこのロボットにより、酪農家の作業効率化、コスト削減に貢献できると考えております。
※試作機で機械幅830mm程度、仕様は予告なく変更の可能性があります
開発中の餌寄せロボットについて
現在、海外製の餌寄せロボットは存在しますが、大型であるため、中小規模の牛舎を所有する国内の酪農家向けでは使用が難しい場合があります。当社では、このような牛舎の環境に合わせ、小型の餌寄せロボットの開発を進めています。
餌寄せロボットを導入することで、酪農家の皆様の作業負担を大幅に軽減できます。手作業での餌寄せにかかる時間は、牛1頭あたり年間3時間とされています。例えば、60頭の牛を飼育している牛舎の場合、※年間で最大180時間の作業時間を削減することが可能になります。また、人件費などのコスト削減や、労働時間の短縮にも貢献し、日本の酪農業の発展をサポートします。
※出典:畜産・酪農収益力強化総合対策基金事業実施要領のうち別紙8の「ICT化等機械装置等導入事業」
農研機構 ご担当者様よりコメント
小型餌寄せロボットは、日本における舎内作業の自動化を加速させる可能性を秘めています。ロボットに求めるのは、価格と堅牢性(耐久性)です。まず酪農家が投資しやすい価格設定が重要で、さらには暑さや湿気、ホコリなどがある環境下で、ロボットが安定して稼働し続けるための高い耐久性が求められます。これらの課題をクリアした餌寄せロボットが開発できれば、日本の酪農の生産性向上に貢献できると期待しています。
動画「実証試験中 国内製 餌寄せロボット」(小型サイズでつなぎ牛舎でもOK)
第16回全日本ホルスタイン共進会「酪農資材器具展」 出展のお知らせ
当社は2025年10月23~26日に開催される「第16回全日本ホルスタイン共進会 酪農資材器具展」にブース出展し、餌寄せロボットをご紹介します。来場される酪農家の皆様のニーズを反映させ、開発を進めていく予定です。