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若き開拓者のインドでの挑戦
新マーケット開拓で売上1,400倍に躍進

RIX INDIA TRADING & SERVICE PVT. LTD.(インド営業拠点) Oさん

世界中のものづくりの課題解決屋になる―。そんなあるべき姿を掲げるリックスにとって、海外拠点での活動は最重要と言って過言ではない。中でも注力エリアとするインドに駐在するのがOさんだ。なんと入社4年目にして異国での「新マーケット開拓・新事務所立ち上げプロジェクト」を担った。そんな彼の活動と成長に迫る。

入社4年目で挑んだインド市場の開拓

入社面接時からインドを希望しており、2018年にリックスに新卒入社したOさん。入社後は、国内の自動車事業部で2つの営業所、海外営業部(福岡)での仕事を経験。入社4年目の2021年11月より、インドの西部にあるムンバイの拠点へ赴任した。

赴任直後、Oさんは「ムンバイだけでは自動車関連の顧客が少ない」という課題に直面。そこで、約3か月かけてインド全土を回って市場の可能性を調査した。日本での営業経験では、個別の顧客の特定の工場を担当することが多かったが、インドでは国内の自動車業界全体を一人で担当するため、「市場を大きく、俯瞰して見ることができるようになったと思う」と語る。大きな市場と言われるインドで、リックスとして何ができ、それはチャレンジャブルであるかの見極めが重要だった。その結果、自動車、IT、電子などの産業で有名なインド南部の都市・バンガロールに魅力可能性を感じ、2022年3月に自らの拠点をバンガロールへ移したOさん。当初は在宅やコワーキングスペースを拠点に営業活動を行った。そして2024年12月には新オフィスの開所までに至った。

信頼で生まれた「口コミ」の好循環

Oさんは、インド国内の自動車業界の顧客を全て担当している。顧客の工場を訪問し、日本の実績や顧客の要望に合わせて製品やサービスをローカル企業とも協力しながら提案。また、顧客の抱える問題に迅速に対応することも重要な任務となっている。

インド市場を開拓する上で、後発と感じていたOさんは「スピード」を最も重視してきた。「何かあれば最初に相談してもらえる『ファーストコールカンパニー』になれば、情報がまず先に入り、そこからイニシアティブを取った選択ができる。その迅速な対応で、お客様と深い信頼関係を築く。

その仕事ぶりは顧客内でも話題に。顧客自らが同じ社内の別部門や、他の顧客を紹介してくれるようになったという。この「口コミ」による広がりこそが、Oさんが信頼を築いた象徴であり、「ほとんどのお客様はそういう流れでご紹介頂いた」と明かす。

緻密な先読み力と長期的視点をもった準備で売上を1,400倍に拡大

Oさんは、顧客からの要望を事前に予測し、必要な情報をあらかじめ準備しておくことを実践している。また事前に予測したり、準備したりする上で、再現性と持続性を重要にしている。一時的な解決だけにならないよう、長期的な解決にも繋がることで、全員が集中すべきことにリソースを割けることができる。

こうした考え方や開拓方法が功を奏し、Oさんの担当する事業の売上は、ほぼ0の状態から約1,400倍まで伸長。バンガロールでの活動が評価され、社長賞も受賞した。

自らもローカライズすることに挑戦

初めての部下は、インド人であるOさん。営業活動だけでなく、現地スタッフの採用活動と教育もOさんの仕事であり、部下を持つ経験を通じて、マネジメント力を高めている。人材紹介会社からの紹介だけでなく、これまた顧客からの推薦で採用につながるケースも多いという。現在は起業してエージェント契約を結んでいる元部下も、顧客からの紹介で急に連絡が来たと明かす。マネジメントで大事にしていることは、部下を信じ切る、部下のポテンシャルを最大限発揮することと言う。日本人が問題を解決することは一時的な解決策であって、長期的な解決にはなっていない。少子高齢化が進む日本で、今後は、ローカライズできる海外駐在員が求められると思う。

入社10年に満たない状態での「インドでの新マーケット開拓、新拠点立ち上げと人材育成」。難しさもあるだろうが、Oさんは「課題があるということは何かチャレンジした結果で、またチャレンジすれば新しい課題が見えてくるし、課題も変わる。課題のレベルが高くなることに成長を感じるし、その課題を日々チームでクリアしていく毎に会社として成長していると実感する」と常に走り続けている。

インドから世界へ、今後も続いていく挑戦

社会人生活の半分はバンガロールになったOさん。今後、インドの地場企業と協力し、一緒に製品を開発して国外へ輸出することも視野に入れている。グローバルにサプライチェーンを見ながら、ALLリックスとして、グローバル企業を目指す。

彼の挑戦は、「世界中のものづくりの課題解決屋」を目指すリックスにとって、決して欠かせないものになるだろう。